ビットコインを1,000BTC以上保有しているアドレスの数が、過去最高数の記録を更新しました。
ブロックチェーン分析企業Glassnodeの分析では、1月11日に2,140まで当該アドレスの数は増加し、1月4日に約2,000アドレスだった水準から140アドレス増加している事が明らかになっています。週明けにかけてBTC価格は下落したビットコイン市場で、さらに大口が保有量を増加させた傾向が確認されています。
BTC価格は日本時間今月11日夜、対円相場で一時330万円を下回って下落しました。これは前日比22%安と1月4日の下落以来初めて下げ幅が20%を超えていることになり、急ピッチな価格高騰で含み益が膨らんだ投資家を中心に、利益を確定する動きが広がったものと見られています。また同月8日の過去最高値42,000ドルから11日の安値30,100ドルまで、実に12,000ドル幅の大幅下落は、2020年3月のコロナ・ショックから過去1年間で2番目の下げ幅であると判明しています。
今回起こったアドレス数の増加は価格下落は短期的であるとされており、この機会を利用してBTCを購入した投資家が一定数存在していたことを示唆しています。
また、強気相場であっても上昇だけを続けることはなく、過去にも大規模な調整局面は確認されており、大口保有者もこれを買い場と見た可能性が高くなっているということです。さ2016年の半減期を挟んだ2015年〜2017年の強気相場においては、約2年で計9回の大幅調整を挟んでいたことが明らかになっており、下落幅は平均37％に及んでいます。
2019年6月には、1万4,000ドル到達後に30％ほど反落したほか、2015年11月には41.3％を叩き出し、17年9月には40.3％の大幅な下落を経験しています。
現在のビットコイン市場
同月12日、GlassnodeのRafael Schultze-Kraft CTOは短期的な値動きに惑わされないよう呼びかけ、ファンダメンタルズもネットワークも強気相場の状態を維持しているとコメントしました。
アクティブアドレス数・非流動的なBTCの数・ハッシュレート・クジラの数など、様々な要素が過去最高水準に達しているとツイートしました。
Schultze-Kraf氏は昨年末、上場企業によるビットコイン大量購入などによって、供給不足が起きていることを指摘していました。市場に流通している取引可能なビットコインを示す「浮動数」が減少している点に触れ「市場供給数の78%が非流動的で、わずか12%が市場で取引されている。」と説明しました。