8月3日の暗号資産市場を見てみるとビットコイン価格は前日比-1.9%の426万円と続落する結果となりました。厚めの上値抵抗線に抑え込まれたことが原因でここ最近の9連騰の反動から調整局面へと移行している状況です。
買い手ターンから売り手ターンにフェーズチェンジした様子であるものの、サポートラインと一目均衡表の雲上、50日移動平均線の重なる35,000ドルあたりまでに下げ止まることができるかどうかという課題が残されたままとなっています。
さらに今月2日には韓国の金融規制当局(FSC)が韓国人を対象にサービスを提供する複数の暗号資産取引所に対して、違法行為の疑いで捜査を行いました。これを受け、同国内の中小取引所が閉鎖に追い込まれる可能性が高まっています。今後、韓国における市場の流動性に影響を及ぼすおそれについても心配の声が上がっています。
直近のクリプトマーケットに目を向けてみると再びアルトコインが買われ始めた模様であるものの、ビットコイン占有率を示すドミナンスは7月末の49%台から46.8%まで下落する結果となりました。
ビットコイン建てのイーサリアム価格を示す「ETH/BTC」も再び急上昇するなど、ビットコインが上昇を一服したところで物色されたことを示しています。デリバティブ取引所FTXの分散型金融先物指数では、直近安値5,100ドルから8,000ドル台まで回復しました。さらにここから戻り高値の11,000ドルを超えいくことができれば、DeFi市場が勢い付く可能性も考えられます。
NFT市場は?
2021年5月の第2次暗号資産バブル崩壊後は週次取引高が激減したものの、その後人気に火が点いたETH基盤のブロックチェーンゲームAxie Infinityがトリガーとなりセクターhe資金が再流入しました。
NFTマーケットプレイスの中でも大手として名をあげるOpenSeaが、先週土日で3,500万ドルから4,900万ドルと過去最高取引量を観測するなどしたほか、NFTプロジェクトのCryptoPunksは過去1週間で取引量が大幅に増加しています。これについてDappRadarのデータによれば7日間で+1,270%と急増しており、その取引量は1億2,000万ドルを超える勢いとなりました。
このCryptoPunksは2017年6月にローンチされ、イーサリアムの歴史上最も古い時代のNFTプロジェクトの1つとして知られる存在となりました。またこのCryptoPunksは1970年代の英ロンドンのパンクムーブメントに触発されたキャラクター10,000個のピクセルアート画像コレクションで有名です。
また2017年から2018年にかけて一世を風靡したCryptoKittiesのような収集系コレクティブルゲームに該当します。近年ではDapper LabsのNBA Top Shotにおけるデジタル版トレーディングカードの高騰事例なども追い風となり、売買がより盛んになったとの声も上がっています。
5月11日には大手オークションハウスのクリスティーズが開催したオークションにて、9体のレアキャラクターを同梱したプレミアムセットが約18億円で落札されるなど、およそ一般常識では推し量ることのできない域にまで到達しています。
7月30日には起業家のGaryVaynerchuk氏が、約4億円でCryptoPunkのデジタル資産を購入していたことが判明していました。さらに過去1週間の売り上げ記録では約6億円の超高額落札履歴も確認されています。