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クレイグ・ライト(Craig Steven Wright)とは

Undated handout photo of Dr Craig Wright, the man claiming to be the inventor of Bitcoin, who has gone public, saying he wants to allay fears about the digital currency and help people understand its potential. PRESS ASSOCIATION Photo. Issue date: Monday May 2, 2016. The creator was previously known under the pseudonym Satoshi Nakamoto to protect his identity, but he has now been named as the Australian Dr Wright. See PA story TECHNOLOGY Bitcoin. Photo credit should read: Mark Harrison/Handout/PA Wire NOTE TO EDITORS: This handout photo may only be used in for editorial reporting purposes for the contemporaneous illustration of events, things or the people in the image or facts mentioned in the caption. Reuse of the picture may require further permission from the copyright holder.

仮想通貨には多くの人が関わっています。仮想通貨自体がまだ若い業界であるため、注目するべき人物も年々増えている状態です。

昨年注目を集めた人物のひとりとしてクレイグ・ライト氏(Craig Steven Wright)がいます。ただし同氏への注目は、良い意味だけではなく悪い意味も含まれていることが少なくありません。

今回はどちらの面でも注目を集めている人物クレッグ・ライト氏についてまとめます。

クレイグ・ライト(Craig Steven Wright)とは

クレイグ・ライト氏は自称Satoshi Nakamoto

仮想通貨はSatoshi Nakamotoが執筆した論文から始まります。しかしSatoshi Nakamotoの正体は未だに明らかになっていません。クレイグ・ライト氏は自分がSatoshi Nakamotoだと主張している1人です。

クレイグ・ライト氏はオーストラリア出身ののコンピューターエンジニアで、IT規制などに関する本も執筆しています。

クレイグ・ライト氏について重要なことは、Satoshi Nakamotoを自称しているだけではありません。自称した上で本格的に活動しているところにもあります。

2018年11月にビットコインキャッシュでハードフォークが行われ、ビットコインABCとビットコインSVに分裂しました。この時ビットコインSVを支持したのが仮想通貨メディアであるビットコインドットコムのCEOロジャー・バー氏とクレイグ・ライト氏です。

クレイグ・ライト氏の関わったビットコインSV

ビットコインABCとビットコインSVは、どちらが正しいビットコインキャッシュかということで覇権争いを行いました。

互いにハッシュレートの高さを争いあうことから、この2銘柄の争いはハッシュウォーあるいはハッシュ戦争と呼ばれています。


ハッシュウォーは約1ヶ月続きました。ハッシュウォーを制したのはビットコインABCです。このため2019年8月現在では多くの仮想通貨取引所が、ビットコインABCとビットコインキャッシュと見なしています。

ビットコインSVに関しては、ビットコインSVという名称のままで取り扱われていることが多いです。

このハッシュウォーには、②つの意味があります。

①ビットコインキャッシュの名前

勝利したビットコインABCがビットコインキャッシュという名前を引き継いでいます。

②市場への影響

ハッシュウォーにはビットコインABC・ビットコインSV双方が多額の資金を投入しました。もしこれだけの資金がビットコインなど他の銘柄に投入されていれば、市場に大きな影響を与えたという予測があります。

最大100倍という大きなレバレッジを売りにしている仮想通貨取引所ビットメックスによるリサーチは、ビットコインSVは1日に約28万ドル、ビットコインABCは1日に約44万ドルを失っているという調査結果をツイッター上で発表しています。

この当時の仮想通貨市場は低迷しており、1BTC=40万円~50万円という相場でした。もしハッシュウォーに使われた資金がビットコインに投入されていれば、もっと早くビットコインが高騰していたかもしれません。

なおビットコインSVでクレイグ・ライト氏と組んだロジャー・バー氏は2018年11月、クレイグ・ライト氏に騙されたという動画をユーチューブ上に残しています。

クレイグ・ライトが米著作権を取得

クレイグ・ライト氏の次なる動きは著作権でした。

自分が本物のSatoshi Nakamotoだと主張する同氏は、米著作権局に登録しました。この登録は既に発効されています。

ただし登録したから本物というわけではありません。ウェイ・リュウという人物やデボ・ヨーガン・エチエンヌ・ギドという人物も著作権を主張しています。

マルタにある仮想通貨取引所バイナンス(Binance)のCEOであるジャオ・チャンポン氏も自身のツイッターで

「クレイグ・ライトはサトシではない」

と発言しています。

バイナンスはクレイグ・ライト氏の主張に真っ向から反対しており、ビットコインSVに関しても上場廃止を行っているほどです。

バイナンスのビットコインSV上場廃止は、更にもうひとつ厄介な出来事が発生しました。ジャオ・チャンポン氏がクレイグ・ライト氏をSatoshi Nakamotoとして認めたというフェイクニュースが中国国内で流れたのです。これにより一時的にビットコインSVの高騰が確認されています。

 

まとめ

クレイグ・ライト氏に関して取り扱いが難しくなっている原因は、同氏がSatoshi Nakamotoとして認められるだけではなく、Satoshi Nakamotoとしての権利も主張しているところにあります。

しかし今のところクレイグ・ライト氏がSatoshi Nakamotoであることを客観的に証明する証拠は出てきていません。証拠が出てこない限り、クレイグ・ライト氏がSatoshi Nakamotoであると認められるのは難しいでしょう。

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