ゴールドの価格が11年振りに過去最高値を更新したことが明らかになりました。
7月27日、ニューヨーク金先物は1トロイオンス＝1,944.35ドルを付け、2011年9月に記録した最高値である1,923ドルを上回る結果となりました。
価格の高騰には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う市場の先行き不透明感が関係していると言われています。ドル高・株高といった下げ材料になり得る場面でも高い水準を維持しており、根強い中・長期の投資需要が市場を支えていたということです。
ワクチン・治療薬開発は継続的に行われているものの、世界経済の大幅後退は免れず、市場の不確実性は当面払拭できないという不安の声が多く挙がっています。さらに大規模金融緩和による法定通貨信認低下や低金利に伴う影響や株高を支える資金供給の影響など、懐疑的な見方が投資のリスクヘッジ需要を後押ししている状態です。
新型コロナウイルスをめぐり、覇権争いで米中対立も激しくなっており、昨今のゴールド買いに拍車をかけているということです。
6月19日、ゴールドマン・サックスは金価格見通しの修正を発表しました。さらに「2021年に『2,000ドル』水準に達する。」とのレポートを公開しています。
レポートでは低金利・通貨安への懸念が、今後も金価格を後押しするとの見方を示しました。また、経済不安に伴う先進国の投資拡大などが金価格のシナリオを引き上げた理由にあるとの見解を示しています。
米連邦準備理事会はこれについて、先日のFOMCで「22年末まで現状のゼロ金利政策を続ける方針」を示しており、金市場やビットコインにとって追い風となっています。
ゴールドの価格変動は暗号資産の価格変動と相関関係が強いと言われており、ゴールドの値上がりにより暗号資産の価格にも追い風となることが期待されています。