6月22日、株式会社HashPortはSMBCグループとその連結子会社である株式会社三井住友銀行間でNFTビジネス協議開始のための基本合意書を締結したとの旨を明らかにしました。
今回締結に至った合意書はNFTを活用したトークンビジネスでの協業を目的にし、HashPort社のWeb3に関する知見や技術によって多くのプレイヤーを巻き込むエコシステム構築を目指しているということも明らかになっています。
具体的には両グループの持つ知識を合わせたトークンビジネスラボが設置される予定です。トークンビジネス推進に係る調査・研究および実証実験が実施される計画となっています。
また両グループ間での事業化支援やコンサルティングの提供、ならびにNFT活用を含むSMBCグループ自身のトークンビジネスの展開が検討されていくということです。
ブロックチェーンと企業
HashPort社は2018年に設立され、「すべての資産におけるデジタル化」をミッションとするまだ新しい企業です。
同社では独自トークンを含めた社内外のIEO(Initial Exchange Offering)支援や暗号通貨審査をはじめ、コード監査なども幅広く手がけています。このIEOとは企業やプロジェクトがトークンを活用した資金調達手段の中でも、暗号資産取引所が主体となってプロジェクトの審査やトークンセールを行う仕組みです。
また今年2月にはゲーム部門「HashGames」設立を発表したことで話題を集めました。NFTマーケットプレイスをはじめとするNFT関連の事業に関しては傘下のHashPalette社が手掛けている状況です。
今回締結を交わしたSMBCグループは2020年、SMBC日興証券株式会社がLayerX、三井物産および三井住友信託銀行と共同でブロックチェーン関連企業を設立しています。また翌年の2021年8月には、一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)へ加入したことで話題となりました。
この加入の際にSMBCはNFT領域への参入に意欲を示しており、今回の締結でその方針がより明確化されたと言えるでしょう。