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東大ブロックチェーン団体BitPenguin代表インタビュー

4月24日火曜日。ここ最近では珍しく小雨が降る中、筆者は東京大学を訪れた。赤門前にいた細身の青年に声をかけると、にこやかに挨拶をしてくれた。彼は東大ブロックチェーン開発団体BitPenguin共同代表の大森晃太朗さん。現役の東京大学工学部4年生だ。今日は日本最高峰の大学生が仮想通貨業界について何を思い、そして何をしたいのか語ってもらった。

大森さん

大森さんは岡山県倉敷市出身。幼い頃から成績が良く、大学を選ぶ時は東京大学、京都大学、大阪大学しか名前を知らなかったそうだ。折角なら最高峰を目指そうと東京大学を選んだ。元々ロジックでモノをみることが好きだった大森さんは工学部へ進んだ。色々と分解して考えるという発想が好きで、それが活かせるのが工学部だった。

団体設立

BitPenguinは学科の同期と二人で始めた団体で、二人それぞれ設立理由が異なるそう。大森さんは家入一真氏に触発され、個人で簡単に資金融資できるのが面白いと感じたそうだ。ビットコインが個人間の資金融通を簡単にしたなら、ブロックチェーンを使えばシステムも作れると思ったという。しかし勉強をする際に自分だけではできなかった。謙遜ではないかと少し驚いたがコード書けないという。それならみんなでやるか、ということで団体として動き始めたそうだ。

起ち上げはちょうど仮想通貨市場がピークを迎えた2017年末だった。大森さんは当時既に2018年の3月か4月に市場が落ち着くと予想していた。そしてその頃には仮想通貨の裏側の仕組みどうなっているのか、ブロックチェーンはどうなっているのかについて多くの人が目を向け始めるはずだと思っていたそうだ。メンバーにとっても時代の流れに沿った勉強ができるというメリットがあった。


東大だからこそできること


今後は研究室との連携が可能だと思っているそう。ブロックチェーンの研究者は少ないが一定数いるので巻き込む作戦だ。ちなみに今は授業ができる教授自体がいないためブロックチェーンに特化した授業はないが、将来的に授業があってもいいと思うとのこと。そもそもブロックチェーンは研究にできる領域が少なく、簡単にいうとデータベースのプラットフォームだからスマホみたいなもの。だから研究するより実装して検証するほうが正しいので産業と切り離せないという。
大森さんは産業と学生の垣根を無くし、企業・学生・大学のうち、学生の立場をとり企業と東京大学を繋ぐ役割を果たせると考えている。属性に関係なく一個人のアイデアも形にしたいという。ただの学生団体では面白くないので本気でやりたいと熱く語ってくれた。


学生だからこそできること


色々と検証できることが強みだそう。アプリケーションは100作って1当たればかなりいい方だとか。社会人は結果が出るものにしか手をだせない。しかし学生は時間に余裕があり、色々なものに手を出し色々な実験ができる。

やる気が価値になるのは今の内だけだと大森さんは自覚している。やる気や可能性で評価してもらえるのは今のうちだけで、社会人になってからでは可能性によるプラスアルファの評価がなくなると。どれだけの学生がその事実に気づけるだろうか。大森さんの先を読む力に感心させられた。力を貸してくれる人には感謝するが、可能性で評価してもらえるうちに成長しておいて、還元できるようになりたいという。

 

何ブロックチェーン推しか


団体統一でイーサリアムブロックチェーン推しだそう。ビットコインとイーサリアムは異なるが、基本構造はどのチェーンも同じなため、情報量が多いイーサリアムから始めて周辺のブロックチェーンの知識を深掘りしている最中とのこと。結論としてはどのブロックチェーンがいいかはまだわからないそう。

今後はどのような団体にしたいか


長期的にはカリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)のようにブロックチェーン団体が企業を動かすようになりたいそうだ。学生が大人を動かしていきたいという。


ブロックチェーン業界は今後どのようになっていくか

トークンエコノミーが株式会社の第二勢力になると予想しているそう。トークンエコノミーというビジネスをやってる人がいるらしい、という一方で、会社を継続する人もいるだろう。ただ、会社に人は残りつづけるけれど勢力は弱まっていくとのこと。

 

ビジネスサイドとの連携


必要とはしているが、ブロックチェーンが思想的に特殊なためコミュニティ内のルールを守る人にリターンがあるようにしていきたいそう。そしてその考えに理解がある人と活動していきたいという。後援者まで含めて一つのコミュニティだと考えるので価値主義に共感できる人と連携していきたいとのこと。

 

大森さんの将来を覗いてみた


大森さんは現状に満足しているそう。就職活動も終わり、今はやりたいことがない。お金も欲しいわけじゃない。年収は4~500万円あればいいという。仕事はそれくらいなら充分ある。年収1,000万円のために時間をめちゃくちゃに使うのは違うという。何がしたいのかと問うと、何もない。しかし、誰とやるかという価値観が大事だという。やりたいことをやりたい人とできればいい。例えば30歳で企業をバイアウトして遊びのベンチャーを作りたかったりするらしい。THE・さとり世代を感じてしまった。しかし、単純にやりたいことがないなら時代の流れに合わせるという選択肢もありだそう。東大の門を叩いてみたら、ただ悟っているだけではない、先見の明があり、世渡り上手で将来有望な大学生がそこにいた。


今後も筆者は学生を応援すべく突撃インタビューを敢行して参ります!乞うご期待!