ブロックチェーンゲーム・Axie Infinity（アクシーインフィニティ）のNFTにおける週間出来高が前週と比べて200%近く増加したことが明らかになりました。このNFTはゲーム内のアイテムとなっています。またLAND NFTのステーキングが開始したことから、新バージョン・Originへの期待感が高まっているということです。
Axie InfinityはP2E型NFTゲームの代表作となっており、2021年に一世を風靡した代表格ゲームと言っても過言ではありません。
データサイトのCryptoSlamを見てみると、過去1週間で1.89億円相当のNFTが取引されただけでなく、ゲーム内の土地（LAND）における取引がとても活発に行われていることが判明しました。また16,000ドルという高値で落札されているLANDも複数見受けられています。
7月1日にスタートしたLAND NFTのステーキングは毎日11,000AXSの報酬が発生している状態となっており、現在Axieの土地発行量16,794個の90％強がステーキングされているということです。
さらにAxie Infinityの開発企業・Sky Mavisの共同設立者Jeff Zirlin氏は過去24時間のAxie NFTの販売数が22,000体であったことと、数週間前と比較して数量が3倍に拡大したことを明らかにしました。この結果について同氏は、「6月末のRoninブリッジの復旧等に触れて、プロジェクトの傷が癒えてきた。」と強調しています。
加えて新しくバージョンアップした「Axie Infinity Origin」のDL数も増加傾向となっています。新たなバトルシステムやUIのアップグレードを施したこのバージョンはテストプレイ段階でありながら、6月時点で60万人が登録したことで話題を集めました。
Sky MavisのPhilip La主任開発者が配信したブログでは、プロジェクトが従来の「Play to Earn（プレイして稼ぐ）」から脱却し、より持続可能な「Play and Earn（プレイして稼ぐ）」モデルへの移行を目指しているという意志も確認されています。
現在、Axie Infinityは総取引量が約5,000億円を超えており、Bored Ape Yacht ClubやCrtotiPunksを抑えた市場最大のNFTプロジェクトです。2021年11月のピーク時には1日のアクティブユーザー数は110万人に上ったことで注目度をさらに高めました。
しかし新規ユーザー数が減少したことからPlay to Earnエコノミーに陰りが出ると、ゲーム内トークン「AXS、SLP」の価格が暴落した過去もあります。2022年3月にはAxie用のサイドチェーン「Ronin Network」とイーサリアムをつなぐRoninブリッジがハッキング攻撃を受けたために時価750億円相当の資産が盗まれるという事件も発生しました。
Sky Mavisは今年4月、被害に遭ったユーザーに補償するために約185億円の資金調達を実施し、6月28日にはRoninブリッジを再起動させ、不正流出していた暗号資産の同数をユーザーに補償しています。
