今回は代表的な仮想通貨の1つであるRipple(以下:リップル)について分かりやすく説明していきます。
Ripple(リップル)とは
そもそもリップルは、リップル社によって開発・運営されている、外国為替・送金ネットワークで、利用されている仮想通貨の単位はXRP(リップル)です。
現在のリップルの原型であるリップルペイは、ウェブ開発者であるリアン・ファガー氏(Ryan Fugger)が2004年に開始され、その後リップル開発プロジェクトの指揮権がリップル社に譲渡され、開発が継続されています。
時価総額に関しては、仮想通貨の中ではビットコイン、イーサリアムに次いで第3位となっており、もっとも有名な仮想通貨の一つです。
Ripple(リップル)の特徴
リップルは国際送金に特化して作られたプラットフォームであるため、外国為替や国際送金に関係する企業にとっては、ビットコインにはないメリットがあります。
リップルにはどのような特徴があるのか、見ていきましょう。
速い処理速度
ビットコインをはじめとする他の仮想通貨に比べ、リップルは圧倒的に速い時間で送金トランザクションを行うことが可能です。
ビットコインやイーサリアムがそれぞれ45分および5分かかっているのに対し、リップルはわずか3秒という桁違いのスピードを叩き出しています。
手数料の安さ
処理時間と同様、処理手数料に関しても他の仮想通貨と比較にならないほど安いのが特徴です。
トランザクションの比較表を見ても、ビットコインが1.88ドル、イーサリアムが0.46ドルなのに対し、リップルは0.0004ドルとこれも圧倒的に安いコストでトランザクションを行うことが可能です。
中央集権的管理
多くの仮想通貨は分散台帳という技術を利用しており、国の中央銀行のように管理する組織が存在しません。
しかしながら、リップルはリップル社が独自に管理・開発を行っており、ある意味で一般の貨幣と同じ一元管理となっています。
また、取引を検証できるユーザーが限定されており、リップル社が選定した特定の参加者(Validator)だけが、取引を検証する権限を持っています。
Ripple(リップル)の未来
これまで説明してきたように、リップルは他の仮想通貨と違ってリップル社が一元的に管理・運営を行っています。
また、リップルが管理する約646億XRPは2017年にロックアップ(預託)されたため、過度に大量の通貨が流通しない仕組みになりました。
これによって、今後も価格の急激な変動はないとされており、大きな信頼性を獲得することとなりました。
実際のところ、グーグルからの出資を受けたり、三菱UFJフィナンシャル・グループ・三井住友銀行もリップルによる国際送金を行うことを決定するなど、名だたる企業がリップルに大きな信頼を寄せています。
最近では、リップル社ではシリコンバレーやウォール街からの積極的な人材採用を進めており、グーグルでプロダクト担当のバイス・プレジデントだったアミル・サルハンギ氏がリップルラボに参画したり、フェイスブックの元幹部だったカヒーナ・ヴァン・ダイク氏をビジネス・コーポレート部門のシニア・バイス・プレジデントとして採用されています。
国際金融においてその存在価値が益々高まるリップル。これからも目が話せない仮想通貨だと言えるでしょう。