仮想通貨ビットコインが大量に消失したとされる事件を巡り、業務上横領などの罪に問われた交換会社「Mt.Gox(マウントゴックス)」(民事再生手続き中)社長、マルク・カルプレス被告の論告求刑公判が今月12日、東京地裁で開かれ、検察側は懲役10年を求刑した事が共同通信により明らかになりました。
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公判概要
起訴内容について、カルプレス被告は2017年7月の初公判で「顧客のお金を不正に使ったことはない」と否認しており、その後の18年10月の公判で行われた被告人質問でも着服したとされる資金について「会社からの貸付金として会計処理した。後で精算するつもりだった」などと述べ、改めて容疑を否定しています。
検察側は論告で「金銭貸借の書類はなく、返済の意思はなかった」と指摘し、「多額の資金を使い込み、顧客の信頼を裏切った責任は重大だ」として厳しい判決を求めました。
起訴状によると、同被告は13年9~12月、顧客の資金を管理していた口座から自身の口座などに計約3億4千万円を送金して着服し、事業買収や家賃、家具購入などに充てたとされています。
取引システムのデータ改ざんによって現金残高を水増ししたとして、私電磁的記録不正作出・同供用罪にも問われており、その他に東京地検は予備的な訴因として会社法違反(特別背任)罪などを追加しています。
ビットコインの大量消失について、カルプレス被告は「ハッキングされて盗まれた」と自身の関与を否定しています。
公判で問われたのは大量消失とは直接関係がない資金操作を巡る罪。消失原因は解明されない見通しです。
Mt.Gox(マウントゴックス)とその事件について
東京・渋谷に拠点を置いていた仮想通貨取引所で、当時世界中のビットコイン取引の約70%を実施していました。
2014年、大規模なハッキング攻撃を受けた結果、顧客が預けていた75万BTCと預り金28億円、そして自社保有の10万BTCを失い、その合計被害額は当時の相場で480億円相当だと言われています。
これを「Mt.Gox(マウントゴックス)事件)」と呼びます。
この事件を受け同社は破産申請を行い、破綻に至り、長期間に渡り顧客への補償の目処がたっていませんでした。
最終的にそのウェブサイトと全サービスを停止し、当初破産手続きをしていた同社だが、2018年6月、東京地方裁判所により民事再生手続き開始が決定され、資金確保に向けた資産売却が行われることになりました。
しかい、今だに今後の進展は明確ではありません。
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