12月16日、ウィキペディアの共同設立者ジミー・ウェールズ氏のNFTがオークション大手クリスティーズで約8,500万円で落札されたことが明らかになりました。
同氏はウェブ版の大手百科事典サイトWikipediaの共同設立者として有名です。2001年にサイトを開始するや否や、誰でも編集ができることが世界的に大きな注目を集め、世界最大の情報ポータルに成長し今に至ります。現在もなお、ユーザーの寄付に頼ることで非営利団体としてのサービス提供を継続しています。
今回落札が明らかになったNFTは同氏がサイトを公開した初期の状態を保存し、NFTアート化したものだったことも公になっています。初期のWebページを保存した為、保有者が自在にサイトを編集できる仕様となっていることも大きな特徴です。
同氏は今回のNFTについて以下のようにコメントを発表しました。
瞬間的なNFTを作るだけでなく、瞬間の感情的な体験を再現するNFTを作ることを目指した。
さらにウェールズ氏がサイト設立当初に使用したとされるピンクのiMacもNFTと共にオークションに出品され、こちらも2,100万円で落札されました。つまり2点合わせて総額1億円以上で落札された形となります。
今回開催されたオークションでは暗号資産ビットコインとイーサリアムで支払う手段も同時に提供されています。
同氏によれば競売資金は自ら手がける新たなソーシャルメディアネットワークであるWT.Socialの支援に活用される見込みとなっています。またこのネットワークでは広告無し・寄付のみで機能する健全なSNSプラットフォームの構築を目指すということも発表されています。さらに競売資金はWT.Social以外にも多数の慈善団体の寄付に利用されるということです。
今回利用されてクリスティーズは世界的に有名なオークションハウスです。2021年2月に初めてデジタルアーティストBeepleのNFT作品の競売を開始し最終的に約75億円で落札されたといった事例があります。