ビットコイン

ビットコイン:トランプ大統領に影響を受け大きく下落

10月7日の暗号資産市場でビットコインが反落しました。一時、前日比2%安の111.4万円まで市場価格が下落し、暗号資産市場は大荒れとなりました。

これについては、トランプ大統領が追加景気対策案の協議停止を指示したことを背景に急反落した米株式市場に連れ安したことが原因と見られています。

コロナの陽性反応が伝えられていたトランプ大統領の早期退院を受け、買い戻し意欲が高まった米株式市場は、新型コロナウイルス経済対策を巡る民主党との協議を11月の大統領選挙後まで停止するとの追加の発表を受けたことにより急反落していました。

これについてトランプ大統領は日本時間7日3時のツイートで「選挙後まで交渉を止めるよう指示した。私の勝利後に勤勉なアメリカの人々や中小企業に焦点を当てた大規模な景気対策法案を通す。」との見解を示しています。

刺激策成立の可能性を織り込み始めていた市場に対してこれは予期せぬサプライズとなりました。

またビットコイン市場はイギリス当局の個人投資家への暗号資産デリバティブ提供禁止に関する公式発表で警戒感も高まる中、トランプ大統領のツイートがきっかけとなりさらなる追い打ちをかけられた状態となっています。コロナ危機を受け実施された無制限量的緩和や、信用緩和に伴う「カネ余り」の恩恵受けていたビットコイン市場も警戒を強めていくとの見解がなされています。

CMEのギャップ

今回のビットコイン市場における値動きで意識されたポイントがCME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)で生じていた新たな「ギャップ」となっており、先週末の高騰で生じたギャップを埋める動きがチャートからも確認されています。

CMEのビットコイン先物取引は先週末の終値10,575ドルに対し、始値が10,700ドルと125ドルのギャップで取引を開始しており、市場はギャップ埋めにおけるアノマリーを意識した可能性が考えられています。