2022年2月頃を目処に、アートブロックチェーン企業のスタートバーン株式会社に委託する形で、経済産業省がNFTの国内実証実験を行うことが判明したとNHKが報じました。
今回の実証実験で対象となるのは「展示会等における流通・取引の高度化」の分野です。令和3年度「展示会等のイベント産業高度化推進事業」の委託先として11月15日に公表されていたものになっています。
またこの実験では下記の3種類の商品を販売する予定であることも明らかになりました。スタートバーン社の広報担当者が発表したコメントには販売場所の詳細は記載されていなかったということです。
- ファッションアイテムの実物NFT
- ファッションアイテム実物の3DCGデータNFT
- ファッションアイテム実物を自分自身の3D写真に合成した画像データのNFT
本対象となるNFTには同社の構築するブロックチェーンインフラであるStartrailが利用されています。元の制作者が収益の一部を受け取ることができる仕組みを2次流通時に保持しています。
さらにファッションアイテムを3DCGデータ化したNFTはメタバース内での利用も想定されていることが明らかになりました。どのメタバース空間で利用可能になるのかは現段階で検討中となっているものの、最終的にはできるだけ多くのもので使用できるよう汎用的なデータ拡張子あるいは複数の拡張子での提供を視野に入れているとのことです。
スタートバーン社とは
今回登場したスタートバーン社は、ブロックチェーン技術を活用したアートの流通や評価インフラを提供する企業として有名です。アートが2次流通する際の作品規定をアーティスト自身で設定できるプラットフォームなどを主に提供しています。
過去には電通などから追加の資金調達を実施し、昨年の5月にもみやこキャピタル株式会社などから資⾦調達を完了していました。その総額は11.2億円と高額です。
ファッションとメタバースの関係性
メタバース内で行われるファッションの取り組みには著名ブランドのアディダスやナイキも同様の取り組みを開始していることが明らかになっています。
12月中旬、アディダスはNFTコレクションを初めてリリースし、NFT購入者にはデジタルとフィジカルのプロダクトを両方入手できる権利が与えられていました。
また同じくナイキも大手オンラインゲームロブロックス内で独自のメタバース・エリア「ナイキランド」を発表しました。ここではアバターにナイキ商品の着せ替えることが可能です。