9月17日、Uniswapがローンチしたガバナンストークン「UNI」において取引ユーザーに還元されたエアドロップ(無料配布)金額が話題になっています。
このイベントでは9月1日までにUniswapを利用していたユーザーと流動性プロバイダーおよびSOCKSトークンのホルダーに対して、合計で150,000,000UNIのエアドロップが実施されています。
150,000,000UNIは昨日の高値で6億ドルにも相当する規模であるとともに、予想外の給付金配布として世界的に大きな話題を集めています。
さらに今回のイベントでは流動性プロバイダーには流動性プールへの貢献の割合に応じて配当されるほか、Uniswapを利用したことのある全てのユーザーに一律、400UNIが付与されたことが明らかになっています。なおこの400UNIは当時1,600ドルに及ぶため、米政府が新型コロナの景気刺激策としてすべての国民に付与した1,200ドルの給付金にも相当する額である点がさらに話題を集めています。
Uniswap流動性マイニング
4年間かけて行われるトークンの分配には、流動性をUniswap v2に供給することでLPトークンをスマコンでロックアップする流動性マイニングが用いられることがすでに発表しています。
流動性マイニングに該当するUNIトークンは1つのプールにあたり、5,000,000UNIが充てられています。また、4ドルの価格の計算では2,000万ドルに相当すると考えられるとのことです。
日本時間9月18日21時からマイニングが開始されます。第1回マイニング期間は今年の11月17日21時までと設定されていますが、開始後30日からはガバナンスシステムが開始されることからUNIトークンの資金プールの管理や、マイニングプールの増設などに関する提案にUNIトークンを利用し投票することができるようになるとのことです。
UniswapはDeFiプロトコルのガバナンストークンマイニングの競争において、トークンをリリースすることにやや出遅れており、一時フォーク版DEXのSushiSwapにトータル・ロックバリューに劣ってのスタートとなっていました。しかし、トークンリリース発表と共に、多くの流動性プロバイダーがSushiSwapからUniswapに移し始めたため、Uniswapの順位は再びトップ3に浮上することとなりました。
イーサリアム価格にも好材料
イーサリアム(ETH)の価格はUNIトークンのリリースが発表されてからビットコインと逆相関性して単独上げとなっています。
この背景としては、Uniswapの流動性マイニングの対象となる4つのプールにあると見られています。これらのプールはETH/USDT、ETH/USDC、ETH/DAI、ETH/WBTCで、UNIトークンをマイニングするため、ETHをプールに提供する必要があり、ETHの買い需要に繋がったのではないかとの見解が示されています。
経済・暗号資産有識者のAlex Krugerも「Uniswapの流動性マイニングはETHの価格によい効果をもたらし得る。」と述べています。