仮想通貨取引に関して調べたことがある方であれば、XRPやRippleといった用語は聞いたことがあると思います。
仮想通貨取引に限ってみると、XRP=Rippleとして説明されることが多々ありますが、厳密にはこれらは全く同じものではありません。
仮想通貨XRPとRipple(リップル)
XRP
XRPとは、米国のRipple社が発行する仮想通貨の名称であり、取引所における取引単位のことを指します。ビットコインであればBTC、イーサリアムであればETHという単位が設定されています。
Ripple
一方、RippleとはXRPを発行しているRipple社、またはRipple社が開発するブロックチェーン技術を応用したソリューションの総称を指します。
今回は取引対象としてのXRPではなく、Ripple社が提供するプロダクトの1つであるxCurrentについて解説していきます。
xCurrent(エックスカレント)とは
Ripple社が目指しているソリューションの1つが
「短時間、低コストの安全な国際送金システムを提供すること」
です。
これを実現するためにRipple社が提供するプロダクトの1つがxCurrentです。
これまで世界的に採用されてきた国際送金の規格にSWIFTがあります。
この規格によって国を跨いだ銀行間での送金が実現されていますが、現状では「送金コストが非常に高い」「送金完了(口座への資金反映)までに時間がかかる」などの課題を抱えています。
xCurrentは、このSWIFTに代わる新たな国際送金規格として、「送金情報をリアルタイムに伝達し、可視化する」ことを実現できる技術です。
SWIFTによる送金では、相互に送金可能な銀行が限定されており、場合によっては送金先の口座に着金するまでに複数の銀行を経由して送金されることになります。
このため1度の送金に対して管理しなければならない情報が増えてしまい、かつリアルタイムな送金情報の記録が難しくなってしまっています。
xCurrentはこういった複雑さを排除し、xCurrentで繋がった国際間の銀行同士での直接送金を支援し、台帳に記録して送金情報管理を行うことができます。
xCurrentが採用しているILP(Interledger Protcol)という通信規格では、仮想通貨送金で利用されるブロックチェーン技術を応用しており、銀行間の法定通貨による送金でも取引情報をリアルタイムで台帳に反映して記録することができます。
xCurrentは既に世界で100以上の金融機関によって採用が検討され、実用化に向けた動きが進んでいます。
今後実用化の目処が立ってxCurrentを採用する企業が増えれば増えるほど、どんな銀行同士でも高速で安全に送金を行うことができるようになるかもしれません。
まとめ
今回はRipple社の提供する国際送金関連ソリューションからxCurrentを紹介しましたが、xCurrentだけでは実際に「送金」を実現することはできません。
次回の記事では、実際の国際送金実現のためにRipple社が提供するxRapidという技術についてご紹介していきます。
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