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ブロックチェーンと関連するビザンチン将軍問題とは?

どうも!こんにちは!

クリプトマッスルです!

皆さんの中でも、ブロックチェーンや仮想通貨について調べている際に「ビザンチン将軍問題」という言葉を見かけたことがある人は多いかと思います。

今日は、その「ビザンチン将軍問題」について分かり易く説明したいと思います。

ビザンチン将軍問題とは

歴史におけるビザンチン将軍問題

ビザンチン将軍問題とは、かつての東ローマ帝国であるビザンチン帝国の将軍達の間で起きた問題が語源となってきています。

ビザンツ帝国の将軍9人がある都市を攻め落とそうとしていましたが、攻め落とすためには9人の将軍全員の協力が必要になりました。

しかし、その中の1人でも作戦に協力しない部隊がいるとその都市を攻略することはできないという状況で、しかも戦いの最中なので、9名の将軍が顔を合わせ意見を交わすこともできませんでした。

そこで軍は「全軍攻撃」か「全軍撤退」という二択を迫られます。

(引用元:https://coinotaku.com/?p=12284#1)

そこで各部隊の意志を伝令たちが伝え、多数決で進行か撤退を決めることにしました。

しかし、この方法には重大な問題がありました。

それは「裏切り者が一人でもいたら、作戦自体が破綻する」というものでした。

例えば、最後の1人(裏切り者)によってどちらかに決まるという状況下で最後の1人が片方には「攻撃」もう一方に「撤退」という情報を流した場合この将軍たちは分裂してしまい、合意が形成できずに作戦が失敗してしまったという訳です。

(引用元:https://coinotaku.com/?p=12284#1)

このビザンチン帝国の将軍たちの合意形成問題がインターネットにも当てはまるとしてネット上での合意形成問題は「ビザンチン将軍問題」と言われるようになりました。

仮想通貨業界におけるビザンチン将軍問題

P2Pネットワークは、各ピア(対等の立場で通信を行うノード、または通信相手のこと)がデータを保持し、 他のピアに対して対等にデータを共有することができる自律した分散型ネットワークです

分散型ネットワーク(ネットワークに参加している者のすべてに権限がある)なので、意見がまとまらないという事態が起きます。

そこで悪意のある人が、データを改ざんする可能性や嘘の情報を流してしまうという事や、ネットワークに参加している機械の故障なども考えられます。

P2Pネットワーク上では、各ノードは他の全ノードに関するデータベースを持っておらず、各ノードは相互にメッセージを送りつけるという通信しか行うことができません。

これが、上記のように各将軍が全員の将軍の意思決定が知ることができない中で、相互にメッセージを送ることしかできない状況と類似していることからビザンチン将軍問題という言葉が使われています。

ビザンチン障害

上記のようなビンザンチン将軍問題が起きてネットワークがうまく機能しない(意見がまとまらない)ことをビザンチン故障といいます。

ビザンチン・フォールトトレラント性

ビザンチン将軍問題が生じたとしても、全体としての合意を形成できていることをビザンチン・フォールトトレラント性 (BFT) があるといいます。

ブロックチェーン技術とビザンチン将軍問題

ブロックチェーン技術も、このビザンチン将軍問題と関係しています。

分散型ネットワークでも問題になっている「ビザンチン将軍問題」を、ブロックチェーン技術を使って解決することができるとしています。

そのブロックチェーン技術においてビザンチン将軍問題を解決に導いたものが「コンセンサス・アルゴリズム」と呼ばれるものです。

仮想通貨のアルゴリズムとは?【概要と種類】

ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装をブロックチェーンと呼ぶ。

引用元:日本ブロックチェーン協会公式HP

これは日本ブロックチェーン協会によるブロックチェーンの定義の一つで、ビザンチン障害を含んでいても合意が覆る可能性が次第に0に近づいていくプロトコルこそがブロックチェーンであるとされています。

このように、ブロックチェーン技術はビザンチン障害を解消できる「ビザンチン・フォールトトレラント性のある」技術だと言えます。

マッスルまとめ

ここまで読んでいただいて「ビザンチン将軍問題」と現実的な解決策としてのブロックチェーン技術との関連性について理解を深めていただけたかと思います。

将来的には、ビザンチン将軍問題に対する新しい解法につながるかもしれまし、また、ブロックチェーン技術この先も仮想通貨よりも注目されていますので今後の発展から目が離せません。