ビットコイン

2020年のビットコインの相場予測

2020年にビットコインは半減期を迎えます。半減期にはビットコインが高騰すると言われていますが、一方で2020年1月段階のビットコイン価格は、既に半減期を織り込み済みではないかという予測も飛び交っています。

そこで今回は、専門家が行っている2020年のビットコイン、あるいはビットコイン半減期の予測についてまとめます。

セキュリティソフト「マカフィー」の創業者ジョン・マカフィー氏(2020年1月に撤回)

ビットコイン信者としても知られているマカフィー氏は、2020年までに100万ドル(約1億1,000万円)になると予想しています。マカフィー氏が100万ドルという予測している根拠が、既に行方不明となっているビットコインの枚数が多いことです。

ビットコインの最大供給枚数は2,100万枚です。このため供給枚数の上限近くになると、供給量が減るために価格が高騰するだろうと見られています。

しかしビットコインが誕生して、既に10年以上が経過しています。ビットコインの価格が高騰したのが2016年末あたりからですので、それまでにマイニングなどで獲得したビットコインが失われたのではないかという憶測が出ています。

警察によって押収されたビットコインがオークションに出品されたこともあり、すべてのビットコインの所在地がはっきりわかっているわけではありません。

またビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトの存在についてもマカフィー氏に言及しています。最初期のビットコインは、サトシ・ナカモトが全てのマイニングを行っていました。このためサトシ・ナカモトは相当数のビットコインを所持していると見られています。

しかしサトシ・ナカモトは、ここ数年公の舞台に登場していません。正体不明の存在であるため、既に死亡したのではないかとも見られています。もし本当に死亡していた場合、サトシ・ナカモトの所有していたと見られるビットコインも行方不明になっている可能性が高まります。

最大供給枚数2,100万枚のビットコインの何割が現在流通しているのか、ここがマカフィー氏の予測の根幹にあります。

ただしマカフィー氏は、2020年1月に自らの予想を撤回しました。ビットコインは時代遅れになったと同氏は、予想の撤回理由を説明しています。

ファンドストラットのマネージングパートナーであるトーマス・リー氏

ビットコインなど複数の暗号資産の予測を行っているトーマス・リー氏は、過去最高値を更新すると予想しています。しかし予想したのは2019年4月なので、その後に心境の変化が生まれている可能性もあります。

なおトーマス・リー氏の予測の根拠は、200日移動平均線やBMI指数といったインジケーターです。同氏がマネージングパートナーを務めるファンドストラットでは、暗号資産のテクニカル分析も行っています。

暗号資産取引所バイナンスのCEOジャオ・チャンポン(CZ)氏

世界的な暗号資産取引所であるバイナンスの最高経営責任者であるジャオ・チャンポン氏は、政府レベルでの暗号資産・ブロックチェーン導入が行われるだろうと予測している。具体的な価格予想はしていないが、業界の拡大と機関投資家からの関心の高まりから強気市場だという見解を示しました。

ビットメックス

100倍レバレッジを認めている世界的な暗号資産取引所ビットメックスは、2019年12月にツイッターでビットコインの価格を含めた暗号資産業界全体の2020年の展望4項目を発表しました。

この発表ではビットメックスは、ビットコインの価格を2,000ドル(約21万6,000円)より多く1万5,000ドル(約162万円)未満だと予測しました。またビットコインのドミナンスを30%より多いが75%未満という見解を示しています。

なお残りの2項目は、自称ビットコインの開発者サトシ・ナカモトのクレッグ・ライト氏の発言と2020年1月現在マンチェスター・ユナイテッドに所属しているネマニャ・マティッチ選手に対する見解です。

ビットメックスCEOアーサー・ヘイズ氏

ビットメックスCEOであるアーサーヘイズ氏は、ビットメックスの予測とは少し異なり3000ドル(約32万4,000円)~2万ドル(約216万円)という予測を行っています。また同氏は、2019年をステーブルコインの年と表現しました。

バイエルン州立銀行

ドイツにあるバイエルン州立銀行は、2019年9月の調査報告で2020年5月にビットコインの価格が9万ドル(約973万円)に達するという予想を発表しています。

同銀行はストックフロー比率からの予測を行っています。2020年に迎える半減期によりビットコインのストックフローの比率が、大幅に上昇します。これにより同銀行は、9万ドルという驚異的な価格が発生するという見解を示しました。

まとめ

誕生してようやく12年目を迎える暗号資産の業界では、まだ十分な見解が出揃っていません。これまでの株・FX・金などと同様に扱っていいのか、あるいは暗号資産独自の見方をするべきなのかさえも専門家の中で意見が分かれています。

今後も過度な期待はせずにリスクを十分に踏まえた上で取引を行うことが重要になるでしょう。