株式会社バンタンは3月15日に開催された卒業式・修了式にて、NFT形式で卒業証書を授与することを明らかにしました。同社ではクリエイティブ分野に特化した人材育成を積極的に行なっています。
今回の取り組みは卒業生に向けて、NFT化された卒業証書が数億円もの価値として評価されるようなクリエイターへと大きく飛躍してほしいという願いが背景に存在しています。NFTを活用することで最新の技術を体感してもらいながら、コロナ禍において離れて過ごす家族へ晴れて卒業できたことを共有してもらいたいとしています。
バンタンの卒業生であり、大手ファッショブランドEDWINやPRONTOをはじめとする数々の企業に加え、アーティストのアートワークを手掛ける岡田喜則氏が証書のデザインを手がけるました。
また、暗号資産・ブロックチェーン関連の開発を進めるSBINFT株式会社と協力した上で卒業証書のNFT化を行なっており、SBINFTが提供する国内発のNFTマーケットプレイスnanakusaを通じて譲渡不可能なNFTが作成・代理発行されています。
ユースケースの拡大
NFTはメタバースやゲーム、ファッションといった様々な分野でシナジーが存在していることから、新たなユースケースが近年続々と登場しています。2022年も暗号資産の全体市場状況とは関係なしにユーザー基盤を拡大している状況です。
なお件数は少ないものの卒業証書NFTの発行は既に国内外で登場しています。2017年にはマサチューセッツ工科大学、2020年には慶應義塾大学や韓国の浦項科学技術大学など各国の著名大学でもブロックチェーン技術を活用した卒業証書が発行されています。
また2021年は大学だけでなく、通信制高校の学校法人角川ドワンゴ学園・N高等学校でもNFT卒業証書が発行され話題となりました。この発行の背景としては「新型コロナウイルスの感染拡大防止やコスト削減の観点」から、デジタル卒業証書の試験的な導入に至ったとされています。
