NFTプロジェクト Pudgy Penguinsのフロアプライス（最低購入価格）が、過去1ヵ月間で約69％上昇していることが明らかになりました。
8,888種類のペンギンの絵で構成されているPudgy Penguinsは、ブロックチェーンにイーサリアムを使用しています。2021年8月のローンチ後には掲示板大手Redditの共同創業者、Alexis Ohanian氏が所有を宣言したことでも話題を集めました。
しかし2022年1月、同プロジェクトの共同創設者のCole Thereum氏がプロジェクトの資金を着服した疑惑が浮上しました。追放投票がディスコード上で実施され、4月には運営陣自体がロサンゼルスの起業家のLuca Netz氏が率いる人員に一新されたという経緯を持っています。
NFT系の情報サイトであるNFTPriceFloorによると、Pudgy Penguinsのフロアプライスは1ヵ月前の7月末には約44万円となっていたのに対し、8月22日には最大約90万円にまで上昇するという記録を達成しました。
過去7日間の出来高は約8億円となっており、有名NFTコレクションのCryptoPunksの出来高を上回っています。またNFTコレクションの1つが、約9,000万円で取引されたことも確認されています。
Pudgy Penguinsの価格や出来高の上昇についてNetz氏は、海外メディアDecryptに対して「この6カ月間、全力で働いてきたがようやく注目されるようになったと感じている。」とコメントしました。
なお同プロジェクトの運営刷新は現在も継続的に行われており、22日にはNansenのAlex Svanevik最高経営責任者やSaks Fifth AvenueのRJ Cilley最高執行責任者、メタ社のパートナーシップ部門に所属するJordan Sterling氏など9名が参加する顧問委員会設立が発表されています。
有名ブランドもNFTで収益獲得
NFTに関連する分野では暗号資産領域の方向性が定まらない中でも比較的堅調な動きが続いています。
NFT分割売りプラットフォームFractionalは今月17日にシリーズAラウンドで27億円（2,000万ドル）を調達したことを発表しました。国内でも19日にはSBINFT株式会社が音楽配信サービスを展開する株式会社レコチョクと、NFTやメタバース関連の戦略的パートナーシップを締結したことを公表しています。
NFTの販売自体がブランドの大きな収入源になっている事例も確認されており、イーサリアムブロックチェーンのデータを集計するDuneによると、ナイキのNFT関連の総収益は約250億円だったということです。
