ブロックチェーンのTezosは、NFTアート分野においてクリーンなNFTを広める試みとして、環境問題を気にするアーティストや活動家にアピールしました。
「NFTは環境に悪いだけでなく、多くの二酸化炭素を排出している。」という指摘は最近となって広く拡散されているため、オーストラリアの建築家クリス・プレヒト氏のようにNFTへの参加を取りやめるアーティストも出ている状況となっています。
Tezosを基盤とするNFTプラットフォームの1つであるHic et Nuncは、環境問題を意識するアーティストが集結したNFTマーケットプレイスとなっており、アーティストにとっては手数料の低さも大きな魅力です。
Hic et Nuncは「世界芸術の日」というイベントを開催し、著作物へのライセンスを提供する非営利団体Creative Commonsの募金活動を行うことを明らかにしました。イベントは4月30日まで開催される予定となっており、40か国以上から200人以上によるアーティスト作品が登場するということです。
さらにHic et Nunc上では、すでに総額65万枚XTZ以上の販売や手数料収益が記録され、5億円に相当する規模にもなっています。
テゾスブロックチェーン利用のNFTマーケットプレイスとしてはARやVRの作品を取り扱うAcurt Artは4月15日にベータ版をリリースしました。Acurt Artはツイッター上で「環境にやさしいアプローチを維持するため、Acute ArtはNFTをテゾス上で発行し、Tezトークンを決済で受け入れます。」と説明しています。
大坂なおみ選手も注目
今月17日、プロテニス選手大坂なおみ氏とその姉の大坂まり氏が暗号資産Flowのブロックチェーン上にNFTを発行したことが明らかになりました。発行したNFTはオンラインショッピングサービス「Basic.Space」上で限定で販売されています。
出品されたNFT作品についてBasic.Spaceは次のように説明しています。
「まり氏の表現力を通して、これらの作品では色を使ってなおみ氏の豊かな性格や個性を示しています。」
今回発行された5つのNFT作品はオークション形式での販売となっています。また7日間一般公開されるということです。それぞれの作品の落札者にはサイン入りヨネックスのテニスラケットが含まれており、その中からランダムで選ばれた1人にはサイン入りのNikeのカスタムパッケージがプレゼントされるということです。
執筆時点で2.8万ドルの入札もあるため、いくらで落札されるかが注目されています。
Basic.Spaceは今回の発表を受け、NBA Top Shotなどを手掛けるブロックチェーン開発企業Dapper Labsと提携し、Flowブロックチェーン上で開発することにより、同プラットフォームで販売されるNFTの大幅な二酸化炭素排出削減に取り組んでいく意思も明かしました。