12月1日、米ETF企業のDefiance ETFs社はNFT関連企業に特化した初のETF(上場投資信託)「NFTZ」を提供することを新たに公にしました。ここでは暗号資産・ブロックチェーン関連企業の株式も合わせて運用することになるため、別称「メタETF」とも呼ばれるということです。
大企業などからも大きな注目を浴びている領域に投資する手段として、同社はNFT事業領域に特化した企業の銘柄群であるETFを組成しました。またNFT事業を展開している企業が持つ多数の株式に投資することでリスクの分散を図るというもすでに明らかになっています。高い将来性と大きなボラティリティを踏まえたセクターにおける、分散型投資の実現を目指す考えが明らかになったと言えるでしょう。
さらにNFT以外の暗号資産領域やブロックチェーン企業もテーマとして組み込まれているため、投資比率などは4半期毎に再調整する方向であることも発表されています。NFTZが運用する企業の株式はSilvergate Cap CorpやPlby Group Incをはじめとする全34社となっています。
主に運用が行われる企業
NFT関連で言えば2021年4月にNFT領域へ参入した成人向け娯楽雑誌として有名なプレイボーイがETF組成の内5.27%を占めることになります。今秋にもジェンダーやセクシュアリティをテーマにしたNFTのアートコンテストを開催しました。
また「ブロックチェーンがもたらす全てのイノベーションやアクセスに期待している」との評価も行っているため、前向きな姿勢が注目を集めています。
そして各4.2%をアメリカ最大の暗号資産取引所であるコインベースグローバルと、国内ネット証券最大手で暗号資産領域の事業展開も推進するSBIホールディングスが占め、Eコマース大手のEbayなどもこの運用対象となっています。北米の暗号資産マイニング企業においてはHut 8なども運用されることが明らかになりました。
加えて、中国政府が今年5月に暗号資産採掘の禁止令を発表した影響で、ハーバード大学の統計データを元にすると、7月以降の時点で米国がビットコイン採掘シェアで1位に上り出ていました。この結果を受け、米国の暗号資産情勢は今夏急速に発展を遂げ、各社は相次いでマイニング拠点を設立する事態となりました。
最近でもMarathon Digital Holdingsが11月に5億ドルの転換社債を販売。マイニング機器やビットコイン購入などに充てる方針を表明しています。