1月31日に発表されたSBIホールディングスの決算説明会において、北尾吉孝CEOは「RippleとR3を融合させる」との考えを示しました。(決算説明会資料はこちら)
SBIホールディングスはこれまでにもRippleの普及に大きく貢献しており、SBI Ripple Asiaというジョイントベンチャーを設立するなど密接に関わっています。
北尾CEOの今後のRippleに関する発言はこれまでネットニュース等でも度々注目されてきましたが、今回の発言にみられた「RippleとR3の融合」とはどういうことなのかについて解説していきます。
R3とは
R3社とは、分散型台帳技術の開発を行っている米国の企業です。
2017年にRipple社とR3社はXRPの売買について対立し、法廷論争にまで発展した経緯がありますが、2018年には和解が成立し、そして今回のニュースにある通り、SBIの北尾氏はこの2社を融合させる方向性を示唆しました。
実際、この発言があった決算説明会の前日には、SBI社とR3社が合弁会社SBI R3 Japanを設立しました。
XRP should be practically used by Ripple and r3, says SBI CEO Yoshitaka Kitao – https://t.co/zE1AHdDgNB
— 北尾吉孝 (@yoshitaka_kitao) 2019年2月7日
SBI社がハブとなり、元々対立関係にあった2社を仲介することで融合を目指していくことが北尾氏の狙いだと考えられます。
SWIFTとR3のブロックチェーン統合
現在の銀行間国際送金システムで主流となっているSWIFTとR3の提携が、これも1月30日に発表されました。
SWIFTを元にした国際送金システムの課題点である送金速度、送金コストの問題は広く知られており、Ripple社のプロダクトであるxRapidやxCurrentもこういった問題を解消することが1つの使命だと語られています。
このニュースに対してSBI社の北尾氏も、SWIFTが自身のシステムに限界を感じ、それを認識したという点で「グッドニュース」だと表現しています。
Ripple社だけでなく、R3社も国際送金向けのアプリケーションである「Corda Settler(コルダセトラー)」を提供しています。
このことからも、北尾氏は今後SWIFTの仕組みがコルダセトラーやxRapidに置き換わっていくような方向性を目指していると考えられます。
XRPやコルダを用いた融合とは
決算説明会資料において、RippleとR3の融合を目指す方針の一例として、SコインプラットフォームへのXRPおよびコルダの活用が挙げられています。
SコインはSBI社が発行する、ブロックチェーン/分散型台帳技術を用いた決済用のコインの名称であり、SコインプラットフォームはSコインを始めとするデジタル通貨の発行プラットフォームです。
XRPを利用可能な仮想通貨としてサポートしているコルダをSコインプラットフォームへ導入することにより、より利便性が高くグローバルな決済プラットフォームを構築することができると北尾氏は話しています。
こういった形で既存のサービスへの導入、代替としての採用を行っていくことにより、コルダとXRPを様々なシステムへと普及させていく狙いがあると考えられます。
まとめ
これまでもSBI社の北尾氏は XRPについて様々な予想や今後の展望を語ってきました。
今回コルダなど新たな技術を提供するR3社とも提携したことにより、XRPの普及やR3が持つ技術との融合は急速に進んでいくと考えられます。
XRPの取引価格に影響が出るようなニュースが出てくる可能性も考えられますので、SBI社の動向や北尾氏の発言には今後も是非注目していきましょう。
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