どうも!こんにちは!
クリプトマッスルです!
今回はイーサリアムに実装される予定であるキャスパー(Casper)についてメリット・デメリット、実装時期などを交えて説明していきます。
キャスパー(Casper)とは?
キャスパーとは簡単にいうと、
イーサリアムがPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)システムへとアルゴリズムを変更する為の移行計画
ということになります。
→コンセンサスアルゴリズムの種類と違いをわかりやすく解説
仮想通貨のアルゴリズムとは?【概要と種類】
つまり、キャスパーとは、イーサリアムがPoWからPoSへ移行する際に新しく実装される独自のアルゴリズムで以下の4つのフェーズに分けて行う予定になっています。
- フロンティア
- ホームステッド
- メトロポリス
- セレニティ
第3フェーズのメトロポリスは前半と後半に分けられており、現在(2018年8月23日)ではそのうちの前半部分である「ビザンティウム」まで完了しています。
メトロポリスから最終段階のセレニティにハードフォークする部分で、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムがPoWからキャスパーと呼ばれるPoSに変更される予定になっています。
キャスパー(Casper)のメリット&デメリット
メリット
- スケーラビリティ問題の解決
PoSの場合、通貨を多く保有するバリデータがブロックを承認しやすくなるため、PoWのように計算を行う必要が無く新規ブロックの生成時間を短縮する事が可能となります。
そうすることで結果的にスケーラビリティ問題の解決に繋がります。
また、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するためにシャーディング(Sharding)という技術も注目を集めています。
→イーサリアムの問題解決を期待されるシャーディング(Sharding)とは?
- 中央集権化の緩和
PoWで中央集権化が進んでしまうと51%攻撃が心配され、不正を行おうとしている人のハッシュパワーが半分以上(51%以上)を占めてしまうと、取引記録の改ざんや二重払いなどの不正を行うことができてしまいます。
しかし、PoS(キャスパー)で51%攻撃を行おうとするとなると莫大な通貨を保有する必要がある上に攻撃することで通貨の価値を下げてしまうリスクがあるためにマイナーの中央集権化の予防になります。
- 消費電力コストの削減
現在イーサリアムでは取引処理のスピードは15秒間に1ブロックです。
PoWではマイニングに計算が必要なためマイニング機器を用意する必要があり、その際に莫大な電力を必要とするためコストが高くなります。
→【初心者】仮想通貨におけるマイニングとは?
仮想通貨におけるマイニングの種類と特徴
しかし、PoSではマイニングに計算を必要とせず通貨の保有量に応じてマイニング権利が与えられるため、マイニングにかかるコストをかなり抑えることができます。
デメリット
PoWでのマイナーはマイニングを行うために必要なマシンなどを必要とするため、そのコストを回収して莫大な電気代を支払いその上で利益が出るようにしなければなりません。
この時正しいチェーンをマイニングすることができないとマイナーはマイニング報酬を受け取ることができないので、莫大な電気代を回収することができません。
そのためマイナーにとってネットワークに不正アクセスするようなインセンティブがないので安心できます。
一方でPoSの場合だと通貨を大量に保有するマイナーにマイニング権利が与えられ、比較的リスクを負わずにネットワーク攻撃をすることができるということが可能になってしまいます。
キャスパーの実装はいつになるのか?
キャスパーのα版はすでにローンチされておりテストネット上で稼働しています。
実際にハードフォークを行いコンセンサスアルゴリズムを変更した際、テストネット上で検証を行わずいきなり実装してしまうとエラーやバグなどで莫大な損害を被ってしまう可能性があるため、テストネット上での検証が必要になってきます。
実際のキャスパーの稼働は今年の秋頃になると言われています。
マッスルまとめ
ここまでイーサリアムに実装される予定であるキャスパー(Casper)についてメリット・デメリット、実装時期などを交えて説明しました。
先日、説明したシャーディングとともに注目されているこのキャスパーによって、通貨自体の価値や価格が上がると共にイーサリアムネットワーク自体の需要も増えるかもしれません。
今回のキャスパーは2018年の秋頃に実装予定ということなので、イーサリアムの今後に益々注目です。