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ビットコインのスケーラビリティ問題を解決する「ライトニングネットワーク」とは?

どうも!こんにちは!

クリプトマッスルです!

ビットコインにおける問題点の一つであるスケーラビリティ問題を解決するといわれている「ライトニングネットワーク」について分かりやすく説明します。

 

ライトニングネットワークとは

ライトニングネットワークとは、ブロックチェーンネットワーク(オンチェーン)外のいわゆるオフチェーンで構築される決済ネットワークになります。

引用元:https://moblock.jp/articles/17382#item-1552029

 

上の図のように、ブロックチェーンネットワークとは別のレイヤーにライトニングネットワークはあります。

これにより、ライトニングネットワークは、オフチェーンやレイヤー2(セカンドレイヤー)の技術と言われています。

ブロックチェーンにおけるセカンドレイヤー(レイヤー2)とは?

ライトニングネットワークの仕組み

それではライトニングネットワークとはどういう仕組みなのかを見ていきましょう。

ライトニングネットワークでは、もしすでにA-B, B-C間のチャネルが開いていれば、Bを中継の人としてA-C間で送金を行うができるというものになります。

例えば、従来ではAがBに1BTC送り、BがCに1BTC送るとしたら取引承認は二回しなければなりませんでしたが、ライトニングネットワークではオフチェーン上でA-C1BTCというデータを残して、あとで取引承認を行うことができます。

そうすることでブロックチェーン上ではなくオフチェーン上で取引が処理されるため、最終的に効率化された取引だけがブロックチェーン上で取引承認されるので、マイニングされる取引が減り、取引スピードを上げることができます

 

ライトニングネットワークのメリット&デメリット

メリット

トラストレス

本来、ブロックチェーン外で、取引を記録するためには第三者が必要になり、第三者がビットコインを一旦預かって他の人に送ってもらうといった方法をとるしかなく、第三者への信頼が必須でした。

しかし、ライトニングネットワークでは、第三者の信頼を必要とせず(トラストレス)に、他のノードを介して支払いをすることが可能となります

スケーラビリティ問題の解決

ライトニングネットワークで複数の取引が発生した場合、最初と最後の取引のみをブロックチェーンに追加すればよいので、ブロックに記録する取引数を減らすことが可能になります。

そうすることで、ライトニングネットワークでは、従来と比較してオンチェーンで管理する取引数を減らすことが可能なので、スケーラビリティ問題が解決ができるので、マイナーへの手数料が減り、取引スピードが向上につながります。

少額決済

上述したようにスケーラビリティ問題が解決すれば手数料が減りますので、今まで現実的ではないとされていた少額決済(漫画や動画の話数単位の購入やゲームの少額課金のような支払金額が少ない決済)が可能になります。

デメリット

マイナー

上述したように取引をオフチェーン上で行うことで取引手数料が減るといいました。

裏を返せばこれはマイナーのマイニング手数料が減るということを意味し、これは将来的に問題になる可能性があります。

仲介者の中央集権化

図は、左から「集権型のネットワーク」「一部集権型のネットワーク」「分散型のネットワーク」を表します。


引用元:https://medium.com/@jonaldfyookball/mathematical-proof-that-the-lightning-network-cannot-be-a-decentralized-bitcoin-scaling-solution-1b8147650800

多くの皆さんはライトニングネットワークの説明をここまで聞いて1番右のようになると思っているかもしれません。

確かにそうなる可能性はあります、しかし同時に、左側の2つのようになる可能性もあります。

ですので、左2つのようにライトニングネットワーク内で数多くのペイメントチャンネルを開設している参加者を仲介とした、中央集権的なネットワークになってしまうのではないかという懸念が残ってしまいます。

セキュリティ

ライトニングネットワークはブロックチェーンから切り離したオフチェーン上で取引が行われるために、常にネットワークに繋がっていなくていけないのでホットウォレットのようになってしまう可能性があります。

【決定版】コールドウォレットとホットウォレットの違いとは?

こうなると、ハッキングなどのリスクが高まり、セキュリティ面が低下してしまいます。

 

ライトニングネットワークのためのSegwit(セグウィット)

ビットコインでは2017年8月にSegwit(セグウィット)という機能が実装されました。

Segwitはトランザクション・マリアビリティの解決と半永久的なペイメントチャネルをもたらし、これによりライトニングネットワークを作ることを可能にしました。

これには開発者の、スケーラビリティ問題の解決策としてSegwit導入→ライトニングネットワークなどの開発⇒ブロックサイズ拡張といった計画をしていたという背景があります。

ビットコインの問題点を解決する技術「Segwit(セグウィット)」とは?

 

マッスルまとめ

ここまで、ビットコインにおける問題点の一つであるスケーラビリティ問題を解決するといわれている「ライトニングネットワーク」について、何なのか、仕組み、メリット&デメリットを交えながら分かりやすく説明してきました。

ライトニングネットワークはビットコインの弱点と言われる送金速度や手数料の高さを解決する可能性を持っており、多くの期待を寄せています。

しかし、同時にデメリットもつきものですので今後の動向から目が離せません。